ソーサートップ・ソーサーボトムって何?
ソーサートップ・ソーサーボトムは、トレンドの転換時に現れるチャートパターンです。
ソーサーとはお皿のことを指します。ソーサートップ・ボトムは、受け皿のようにカーブしているのが特徴です。
日本には別名がありまして、ソーサートップのことを団子天井、ソーサーボトムのことを鍋底と言うこともありますよ。
実践向きのチャートパターンで、かなりFXトレードに役立つチャートパターンです。
このページではソーサートップ・ソーサーボトムの攻略法を紹介します。
レンジのようなソーサートップ・ボトムのエントリーポイント
このソーサーボトムは、大きく平らなソーサーですね。
レンジ相場になりそうな場面でしたが、高値ラインと安値ラインは引けません。
安値が弧を描いているのでソーサーボトムと判断することができます。
レンジは相場が停滞し力を温存する時に出現します。このソーサーボトムも方向性を失い売りと買いの力が拮抗している時に出現しています。
下降トレンドの終点であり上昇トレンドの始点となりましたね。
エントリーポイントその1(基本)
ソーサーボトム内の最高値に引いた水平線で安値が反発しています。
これはレジサポ転換といって、高値を止めた水平線がブレイクされたあとに安値を止める現象です。
レジサポラインでの反発を狙って黄緑マークでエントリーするのが、ソーサートップ・ソーサーボトムのセオリーです。
これならソーサートップ・ソーサーボトムが完成しきったあとでもエントリーすることができますね。
エントリーポイントその2(余裕があれば)
2つ目のエントリーポイントはソーサーの底からの反発を狙ってエントリーするものです。
レンジの下線でエントリーするのと大体同じ要領ですが、どこまで上昇するのかを見定めるのが難しいという懸念があります。
損切はソーサー内の最安値に設定し、利確は後追いせずに直前高値の手前に設定するか、トレンドに発展するまで辛抱強く待つのも現実的です。
ソーサーにはやく気がつけた場合は狙ってみてもいいと思います。
水平線に出現したソーサートップ・ボトムのエントリーポイント
このように水平線の手前でソーサーボトムやソーサートップが形成されたら絶好のトレードチャンスです。
水平線付近に出現したソーサートップ・ソーサーボトムはトリプルトップと同じような性質を持ちます。
トリプルトップは反転サインですので、水平線付近に出現したソーサートップ・ソーサーボトムも反転サインと捉えて戦略を練ります。
エントリーポイントその1
水平線で反発するという見立てがあるなかでソーサーボトムが出現したら、水平線間際でエントリーしてしまいましょう。
これは逆張りトレードの手法になります。これからトレンドが発生すると見込んでポジションを仕込んでおく手法です。かなりpips数を稼ぎやすいトレード手法の一つだと思います。
損切は水平線から20〜50pips(時間足による)ほど離して設定するのが平均的です。
これを応用したトレードがこちら
161pipsの大勝利!スキルに溺れずシンプルに勝つFXトレードエントリーポイントその2
ソーサー部分を抜けたあとは、画像の2つのポイントでエントリーを待ち構えます。
1つ目は、ネックラインでのレジサポ転換です。「レンジのようなソーサーボトム」でも説明しましたが、全てのソーサートップ・ソーサーボトムでレジサポ転換には期待ができます。
2つ目は、水平線で押し目をつけたあとの反発です。ちなみに画像ではトリプルトップになる動きを想定しています。ソーサートップ・ソーサーボトムはトリプルトップなどと複合的に出現することがよくあるからです。
残念ながら、この画像の値動きではどちらのポイントでもエントリーできませんでした。
FXは立てた戦略の半分以上がおくら入りになります。画像のように休まず上昇した時は、悔しいですが見送るのが吉です。
トリプルトップに出現したソーサートップ・ボトムのエントリーポイント
こちらも水平線を前に形成されたソーサートップです。トリプルトップの頂点部分がソーサーになっていますね。このように他の転換チャートパターンと複合しているソーサートップ・ソーサーボトムもあります。
この場合、大枠の要素(この場合はトリプルトップ)を利用して戦略を立てると、勝率をあげることができます。
ネックラインとトリプルトップの左肩が同じラインですね。
トリプルトップの右肩と左肩は同一ラインに並ぶことがよくあります。
この習性を利用して、右肩の反発を予測できるのでより強い根拠でエントリーすることができます。
トリプルトップの形を意識して戦略を立てていきましょう。
もちろん、水平線間際でのエントリーも有効です!
エントリーポイント 応用編
ちなみにもう一つ上の時間足ではこのようになっています。
さらに大きなトリプルトップがありました。
このように入れ子構造になるのは、上位足での反発がある時です。チャートパターンの数だけエントリーチャンスが増えるので、同様の場面を確認できたら二度三度とエントリーを狙えます。
トリプルトップ(大)の左肩と、トリプルトップ(小)のネックラインが同じ水平線となりました。先ほどと同様に右肩の反発を予測できるので、エントリーしやすくなっています。
ソーサートップ・ソーサーボトムがある時は、トリプルトップを探す癖をつけておくといいと思います。
一つでも強い根拠のあるエントリーポイントを見逃さないためです。
トレンド内に出現したソーサートップ・ボトムのエントリーポイント
実はトレンドの終点・始点以外でもソーサートップやソーサーボトムは確認することができます。
このようにトレンドの押し目や戻り部分にソーサートップやソーサーボトムは出現します。
これは、トレンドの継続を意味するソーサーです。
- 上昇トレンドの押し目がソーサーボトム→上昇継続
- 下降トレンドの戻り目がソーサートップ→下降継続
トレンド方向と矛盾しないソーサーが出たら順張りを狙っていきます。
ただし、水平線反発とは違ってソーサー内のどこでもエントリーしていいわけではありません。
移動平均線(MA)のなるべく近くでエントリーすることで、MA反発の力を味方につけることができます。
トレンド内のソーサーはエントリーの補佐的要素として見ておくといいです。
あらかじめ「MA反発でエントリーする」という戦略をたてていた時に、ソーサーが出現したら強気でエントリーしましょう。
エントリー根拠を強くすることの重要性について
【FX中級者向け】絶好のエントリータイミングって実際のところ『重複ポイント』って話ソーサートップ・ソーサーボトムの覚えておきたいポイント
ソーサートップ・ソーサーボトムは、水平線やトレンドラインや移動平均線など、すべての抵抗帯で出現する可能性があります。
トレンドライン手前のもみ合いの果てに、ソーサートップを起点にして下降トレンドが始まりました。
ソーサートップ・ソーサーボトムの出現場所はトレンドの終点とは限らないということを覚えておきましょう。
抵抗帯から離れるまではチャンスが訪れることがあります。
ソーサートップが出現し、画面右側にかけて下降していきました。ソーサートップがセオリー通りに下降トレンドをつくったように思えます。
しかし、オレンジのネックラインでレジサポ転換は起こりませんでした。エントリーしていたら損切されていましたね。
これは黄緑の抵抗帯によって上方向に反発したのが原因です。
ソーサートップ・ソーサーボトムでエントリーする時は行き先に抵抗帯がない場面を選ぶことにしましょう。
3つのソーサートップが同じような価格帯で並んでいます。真ん中のソーサートップはどちらかというとレンジっぽいですが、とりあえずソーサートップが同価格帯で並んでいるのがわかります。
連続したソーサートップ=なんらかの抵抗帯がある可能性高い と思っておいた方が安心です。
3つのソーサートップが並んだあと、トレンドラインを明確にブレイクしました。
画像のようにぼんやりと抵抗帯があるかもなとイメージするだけでも、チャート分析の精度をあげることができます。この場合は、トレンドライン反発後に買いエントリーしていたら、抵抗帯手前で決済することができますね。
抵抗帯は1本の線ではなく、太いベルトのようなものです。抵抗帯に太さが増すほど反発するラインに揺らぎがでるので、その抵抗帯を見逃しやすくなります。ソーサーを手がかりに認知できる抵抗帯があると覚えておくと役立ちます。
同価格でソーサートップ・ソーサーボトムが出現する時は抵抗帯があるとイメージしましょう。
水平線の基礎知識はこちら
FXの水平線の引き方・見つけ方|反転を予測する力を獲得せよソーサートップ・ソーサーボトムに早く気が付く方法
まず心構えとして、「水平線やトレンドライン付近ではソーサートップ・ソーサーボトムが出現するかもしれない」と思っておくことが大切です。そして実際に抵抗帯付近までできたら、次の項目に注意していきます。
抵抗帯を前にして波が小さくなるかどうかを確認します。
小さくなるようであれば、抵抗帯が意識されているサインです。ソーサーボトムになる可能性が高くなります。
ソーサーボトムの左右のカーブをいち早く察知する方法です。
直前高値・安値を更新できなくなったのであればソーサーが折り返し地点を過ぎていると推測することができます。
STEP1、2をクリアしたらエントリーの準備に入ります。画像のマーク付近でエントリーすることが可能です。基本の戦い方のようにネックラインなどを意識したうえでエントリーすることで勝率をあげることができます。
また抵抗帯間際でエントリーを狙うことも可能です。利幅をかせぎやすくなります。
ソーサートップ・ソーサーボトムの攻略まとめ
- ネックラインブレイク後のレジサポ転換を狙う
- 逆張り狙いのポイントでソーサーが形成されたら抵抗帯間際でエントリーする
- ソーサー後の波に乗るだけでも十分戦える
- ソーサーの行く先に抵抗帯がないことを必ず確認する
- 上昇トレンドの押し目がソーサーボトム→上昇継続
- 下降トレンドの戻り目がソーサートップ→下降継続
- 規則的に反発が確認できるMAに近づいたらエントリーする
- ソーサーが出現したからといって無闇に飛び乗るのはNG
- 上位足で相場の様子を必ず確認する
- 同価格帯でソーサーが続いていれば抵抗帯をイメージし、戦略に反映させる
- 波の大きさが抵抗帯を前にして小さくなったらソーサーを疑う
- 直前の高値/安値を更新できなくなったらソーサーの折り返しを疑う
- ネックライン反発などを味方につけながらエントリーする